のまネコについて

たまたまヤフーのホームページで見かけました。一応エイベックスが一つの答えを出したみたいですね。以下枠内http://ecweb1.avexnet.or.jp/sa4web/050930info.htmより引用。

結論から言いますと、現在CDに特典としてつけているマイアヒ・フラッシュを今後はもうつけないことにしようと思います。また、「のまネコ」の図形商標の登録出願を有限会社ゼンに中止してもらおうと思います。こうすれば、多くの方々が共有財産として楽しんでいる「モナー」等について、私たちが何らかの権利を持っているかのような誤解を完全に払拭できると考えたからです。

この部分は何度読んでも意味不明なのですが、「思います」とはなんのことでしょうか。仮にもこの問題に対しての正式な発表であるにも関わらずに「思います」とは。仮にも大企業の外部に対する公式な文書の文面とは思えません。思ったけどやっぱりやめたというような展開に持っていくために曖昧な表現のまま出してしまえというなら、もっとましな書き方があるでしょう。
で、そもそもこの部分、大きな間違いがあるのですが、もめている原因は「のまネコ」という名前のキャラクターと2ちゃんねるの「モナー」という名前のアスキーアートキャラクターが似ているということだったはず。ここでいう『「のまネコ」の図形商標登録』というのは「のまネコ」と書かれた文字のことです。「のまネコ」という名前のキャラクターの図柄は「米酒」という名前で商標登録されています。なので、争うべきは「米酒」と「モナー」ですよね?エイベックスは本来『「米酒」の図柄商標登録」』についての見解を論ずるべきです。うまく話をすり替え負けを認めたかのような書き方をしておきながら、本質的なところからはうまく逃げていますね。もともとこのように問題に発展することを見越した上で「のまネコ」と「米酒」というわかりにくい名称で各図柄を登録していたとすると、さすがにしたたかですね。

私たちは、「のまネコ」は「モナー」とはまったく別物であり問題ないと考えていたからこそ、海賊版に対抗すること等を考えてごく普通に商標登録出願をしてもらったのですが、皆さんの気持ちの中では、「同じようなもの」というように捉えられたのだと思います。

上記の通り、当然「のまネコ」と「モナー」は全くの別物です。「のまネコ」の図柄と「モナー」の図柄を見て混同する人はまずいないでしょう。繰り返しになりますが、この問題の本質は「米酒」の図柄と「モナー」の図柄が似ていることです。問題の本質をすり替えてはいけませんね。また「海賊版に対抗すること等」という書き方を見ると、『「海賊版」=「モナー」の商品』ということでしょうか。ということは、当初の「モナーなどの既存のアスキーアート・キャラクターを使用されることを何ら制限するものではございません」というスタンスとは矛盾しますよね。

と、発表しようと思っていた矢先、本日未明、2ちゃんねるにエイベックス社員に対する殺人予告が載せられました。「のまネコ」問題が取りざたされるようになってから、今までも、一部の心ない方から嫌がらせまがいのことが私たち及び関係者に対して行われてきましたが、善意のファンや一般消費者の方々の声を真摯にうかがおうと思い、特段の措置はとりませんでした。しかし、今回のものは明らかに不法かつ著しく反社会的であって到底見過ごすことができるものではないので、警察に被害届けを出すことにしました。

この部分は完全に蛇足でしょう。被害者であることには間違いないですが、被害者であることをアピールしようという意図が丸見えです。
こんな煮詰まってない文章をよくも一企業の公式な文書として出せたな、というのが感想です。別にどっちの肩を持つわけではないですが、この文書を見ていろいろ書きたくなったので取り上げてみました。もっとも、僕の文章の方がよっぽど煮詰まってませんが・・・。